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<astyle><gstyle>新旧字混在</gstyle><kstyle>仮名遣い混在</kstyle><tstyle>Wikiのみ</tstyle></astyle>
</trjpft>天竺徳兵衛序
こは世に言傳ふる天竺徳兵衛が成立の物語に
て居士幼き頃故郷の長崎にて古老の夜話に聞
及びたる節々なり先頃ある人の需に由り思ひ
出すまま書綴りしが其談話も打忘れたる所ど
も多くありて辻褄の合はぬ様なるぞ遺恨なる
但し徳兵衛が其身の素性を知りて志を決して
海に浮べる後に八幡船に乗りて異國通をなし
加藤肥後守忠廣を説きて豊臣氏の再興を謀り