四十四らん事を祈る大旱の雲霓を望むが如し、元老何そ輿論を排せん、元老中の諸公の後援たる其人は、憶ふに諸公の爲めに籌劃の勞を吝まず、宜なる哉、諸公の諸公たる所以の道を盡すに於て、其元老を凌くを敢てせさるを、討露素より國家の大事、國士たるもの各其信する處に憑りて其議論を上下す、吾徒は其主戰たると其非戰たるとを問はす、其論據の存する處を探究して、國家の前途を憂へずんはあらず、然れとも苟安小康何の論據なく、怯露に昏迷し、國家經濟の他日を察せす、頽俗の暗流を省みす、平和言下自ら爲めにせんと擬し、或は黨人の鋼囚に居て、大功の諸公に歸せんとするを妬み、内外の大勢を察せず、非戰を言ふ者の如き、吾徒は之れを齊しく皇上の臣民として認むるに忍ひさるなり、諸公の細心なる、盖し詳かに之れを知らん、殊に世の所謂實業者流に至りては、其貪瀆言ふに忍ひさるものあり固より諸公の咨問に資するに足らざるなり、吾徒曾て之れを聞けり、京釜鐵道の企圖に際し、元老某侯爵有數の實業家を聚めて咨問する處ありしに、蠢爾たる實業家は、悉く銖鋼の算を按し、明答する處なく、唯た相顧みて相窺ふの觀ありしに、三井の私僕、實業家其人ありし、中上川彥二郞出でゝ内國利率の算位、其豫算の利率と相比せずとして一言の下之れを難し、其某侯爵の爲めに怒言一斥さられ、首を縮めて又何の言ふ處なかりしと、嗚呼箇の巷盜估人の輩何そ其義務を辯識せん、何そ其德操を遵守せん國家が平生其實業に對し過等なる保護を與へ、誘掖を取り、其富剩に其靖安と其待遇を許せしを忘れ、其慾毒を嫁して國運の進路を遮障せんと擬する、何そ一の中上川に限らん、現今の實業者たるもの、盖し皆斯の中上川たらすんはあらす、是れ吾徒の呼四十五