韓海通漁指針(定價金貳圓五拾錢)朝鮮沿岸圖附本書の有益なることは二六新報揭載の批評に依りて知らるべし韓海通漁指針の評黑龍會は嚮きに最新滿州圖露國鐵道全圖及び露國東方經營部面全圖を出版し、東方地理上細大の形勢を天下に知らしむることに於て旣に力めたり、然るに今や又局面を轉じて海上及通漁上より朝鮮を研究し來り、而して國民をして新に短艇一棹の外に無盡藏の遺利を探ぐることに注意せしめんと欲す、黑龍會の事業とする所、愈々着實なりと云ふべくしで世人の同會に對する之より益々重きを加ふるに至らん、今其韓海通漁指針の記す所を見るに第一章には我通漁の沿革と、通漁に關する一切の規則を揭げ、第二章には現存せる通漁粗合の規約より漁夫の取締及び漁夫の受くべき總ての利便を說き、第三章には通漁に關係ある朝鮮六道の沿海地理及び各漁港間の里程を記し、第四章には潮流潮汐氣象等を論じ、第五章には重要水產物の種別、特質、漁法、產地を詳録し、第六章には通漁者の現狀より各道に分布せる實況及び今後改良擴張を要する諸點を悉くし、第七章には重要漁業の狀勢を明にし、第七章には捕鯨業、第九章には漁獲物處分皈賣の方法を示し、第十章には外人の捕鯨業、第十一には韓人の水產業を說き、第十二家に玉り着者の輯誰道過に對する希望を述べて此書を結ぶ更に附錄として日韓修好條約、海關稅則、居留民規則等、朝鮮通漁者の知らざるべからざる諸要件を載せ。全編總て五百頁餘其通漁上の注意と觀察との周到綿密なること正に空前絶後の價値ありと云ふも溢美ならず、唯吾人は此の如き好著述が政府の保護の下に生存せる責任當局者たる朝鮮漁業組合の手に成らずして却て靑年遠征家の圓體たる獨立經營の黑龍會より出でたるを遣憾とせずんばらあざる也内田良平著版再柔道(定價金貳拾八錢)口あり筆なし筆あり實なし嗚呼百術一誠に如かず誠の結果を術に見る果然人間裸體に生れて裸體に逝く人の世に立つ方さに何をか賴まんや柔道なる哉柔道なる哉内田良平氏の自ら斯術を〓めて斯道を知るや死生の地を踏み而して死生の外に得るあり柔道の妙言ふべからず言はずんば何を以て廣く之れを傳ふを得んや是れ本著の巳むを得さる也斯道を攻むる者細讀あれ三